有休法令チェックについて、勤労の獅子では特定の条件の有休付与を行った際の有休消化義務日数が法律で定められた日数よりも多くなっていたため、法律に則った消化義務日数と消化義務の期間の計算を行うように改修します。
《適用日》
2023年4月13日(木)AM4:00
《該当する従業員》
①入社初年度に2回以上有休付与を行っており、その合計が10日以上の従業員
②入社初年度に10日以上有休付与を行ったが、翌年度の有休付与が10日未満の従業員
<①の例>
- 2022年6月1日入社
- 入社と同時に3日付与
- その6か月後の2022年12月1日に7日付与
- 2年目からは毎年4月に付与を行っており、2023年4月1日に11日付与
付与日 | 付与日数 | |
1回目付与 | 2022/06/01 | 3日 |
2回目付与 | 2022/12/01 | 7日 |
3回目付与 | 2023/04/01 | 11日 |
《改修前》
①消化義務発生:2022/06/01~
②義務日数算出期間:2022/06/01~2024/03/31(22ヶ月)
③消化数計算期間 :2022/06/01~2024/03/31(22ヶ月)
④消化義務日数:9.15日
(計算内容) 22ヶ月(②) ÷ 12ヶ月(1年) = 1.83ヶ月(小数第3位切り捨て) 1.83ヶ月 × 5日 = 9.15日
《改修後》
①消化義務発生:2022/12/01~
②義務日数算出期間:2022/12/01~2024/03/31(16ヶ月)
③消化数計算期間 :2022/06/01~2024/03/31(22ヶ月)
④消化義務日数:6.65日
(計算内容) 16ヶ月(②) ÷ 12ヶ月(1年) = 1.33ヶ月(小数第3位切り捨て) 1.33ヶ月 × 5日 = 6.65日
※解説
有休消化義務が発生するのは、付与日数を合計して10日以上になった日からです。
そのため、合計して10日以上になった2回目付与の2022/12/01から消化義務日数が発生し、
按分計算を行う期間も2022/12/01~と改修前より短くなり、消化義務日数も少なくなります。
消化数計算期間については改修前と変わりません。
<②の例>
- 2022年6月1日入社
- 6か月後の2022年12月1日に10日付与
- 2年目からは毎年4月に付与を行っており、2023年4月1日に8日付与
- 1年目は週所定5日だったが、2年目からは週所定4日に変更などを想定
付与日 | 付与日数 | |
1回目付与 | 2022/12/01 | 10日付与 |
2回目付与 | 2023/04/01 | 8日付与 |
《改修前》
①消化義務発生:2022/12/01~
②義務日数算出期間:2022/12/01~2024/03/31(16ヶ月)
③消化数計算期間 :2022/12/01~2024/03/31(16ヶ月)
④消化義務日数:6.65日
(計算内容) 16ヶ月(②) ÷ 12ヶ月(1年) = 1.33ヶ月(小数第3位切り捨て) 1.33ヶ月 × 5日 = 6.65日
《改修後》
①消化義務発生:2022/12/01~
②義務日数算出期間:2022/12/01~2023/11/30(12ヶ月)
③消化数計算期間 :2022/12/01~2023/11/30(12ヶ月)
④消化義務日数:5日
(計算内容)
義務日数算出期間が12カ月なので、按分の計算は行いません。
※解説
入社初年度の付与が10日以上でも、入社2年目の付与が10日未満であれば、入社2年目付与分に対して有休消化義務は発生しません。
そのため、2回目付与の2023/04/01から1年間は消化義務はなく、1回目付与の2022/12/01~2023/11/30の1年間のみ消化義務が発生します。
入社初年度の付与も、2年目の付与も10日未満だった場合については以下のページをご覧ください。
1年の間に年度を跨いで10日未満の有休付与が2回以上行われたときに消化義務を発生させない